鴻雁北《こうがんかえる》
「桜鯛」
産卵期の脂がのった春先、桜の咲く頃にとれる鯛の呼称でございます。
三月の味よりは多少落ちるようには感じますが、まだ十分に脂ものっており、瀬戸内海でも水揚げ量が一年で一番豊富なこの時期を旬とするのが古くからの習わしであります。
秋の「紅葉鯛」には及びませんが、春の演出には欠かせない華やかな素材でございます。
冬の料理よりも、春の料理に使ってこそ鯛の華やかさが感じられ桜の頃にはいろいろな料理法でお客様に楽しんで頂きます、写真は鯛の筏焼に焼蛤を添えてございます、筏焼とは食べやすく切り身にして骨とは別々に焼上げて鯛の姿に盛りつけいたします。