芒種の候 「梅」料理始め

例年5月後半になると和歌山から梅が届きます、最初は「古城」という品種でございますが梅酒や煮梅などにいたします。
梅干しにするのは「南高梅」といいこれは6月の後半位に良く熟れて黄色がかったものを届けていただきます。
まずは古城の仕込みです、「針打ち」などと言われますが全体に無数の穴を開けて酸味をある程度抜きやすく炊いたときに皮が破れにくくいたします。
梅の青い色を活かすべく銅鍋にて湯がきます。
皮が破れやすいため温度を上げないように細心の注意を払いじっくりと湯がきます、銅鍋を使いますと一旦黄色っぽくなった梅がだんだんと青い色に戻ってまいります、70度の温度を保ちじっくりと戻していくと失敗のない仕上がりが望めます、流水にて晒し少々酸味をぬいた後、用途によって味を含ませてまいりますが梅の持ち味をある程度残すようにするのがよろしいかと思われます。
小城梅の仕込みができると「鱧(はも)と青梅の椀」など準備いたします。