蓮始開《蓮始めて開く》
「槿花一朝の栄」
木槿(ムクゲ)、この花を入れ始めると夏本番でございます。
大体のものは朝開くと夕方にはしぼんで落ちてしまいますが私どもでは前日の夜、ある程度温度が下がった頃を見計らい翌朝に咲く蕾を採取して冷やしておく工夫をします。
お客様がいらっしゃる間は開いた花を楽しんでいただける様になります、水揚げも案外しやすく秋口まで重宝する花でございます。
古来、万葉集でよまれた「あさがほ」は朝に咲く花の総称らしく、この木槿(むくげ)や桔梗などでだそうです、私たちが今栽培する朝顔は江戸時代以降の渡来種がほとんどらしく、有名な利休居士の「朝顔の茶会」にて秀吉に見せた「朝顔」はどんな花だったのか大変興味深いものです。